話してくれた方 | 10代 ゆきもとさん |
疾患名 / 併発・特性 | うつ病 |
発症時期 | 2021年11月頃 |
発病のきっかけは環境の変化です。 初期症状発症の年の4月から大学生になり、住み慣れた田舎の故郷と家族、長く仲良くしてくれていた友人から離れ、都会で一人暮らしを始めました。朝から夜まである時間割りを組み、公共交通機関を乗り継いで大学に通っていましたが、もともと人見知りがちだったこと、コロナ禍だったこともあり、故郷にいた時ほど安心できる対人関係を築くことができませんでした。
食欲がなくなり、眠れなくなりました。それに伴い集中力がなくなり、講義を聞いても勉強がうまくはかどらず、復習にかける時間ばかりが増えました。朝から晩まで勉強していましたが、病院にかかるまで気づきませんでした。 ある日お昼ご飯を食べていると、味がわからないことに気づきました。驚いて泣き出してしまったことを覚えています。そこで初めて、病院にかからなければいけないほど、体に負荷がかかっているのだと気づきました。 その後急速に体調が悪化し、頻繁に過呼吸を起こすようになり、電車の中、学校、家と場所を問わず起こしたので、生きることが不安で仕方なくなりました。
🗣 病院・カウンセリングについて
病院・カウンセリングの通院状況
今は3週間に一度ほど病院に通っています。薬物療法しか行っていませんが、幸い体に合う薬が見つかりました。半年の休学と、ちょっとしたぶり返しはありましたが、今は学校に通えています。
病院・カウンセリングの選び方
私の場合、女性の先生より男性の先生の方が話しやすいことを2度のセカンドオピニオンで学んだので、その旨を初診の時に先生に伝えました。私は自分から話を始めることが苦手なので、言葉には詰まるかもしれないが、質問を投げかけてほしいとお願いしました。
😌 回復までの流れ
回復までの流れ-兆し・きっかけ
休学中、中学高校の友人が旅行に誘ってくれました。夜は寝付きにくく朝は起きれないことや、過呼吸を起こすかもしれないことを伝えたところ、それでもかまわないと言って連れ出してくれました。ご飯を食べて、横になって、夜は少しだけ外を出歩いて、少しおしゃべりをするだけの旅行でしたが、体調を崩す前の生活に一歩戻れたような気がして、気持ちがプラスに動きました。 それまでは、何をしても憂鬱な気持ちや生きることへの不安でいっぱいだった日々を送っていましたが、この時、体調を直して復学して、また友人と出かけたいという思い1つで、回復へと舵を切れました。 その2か月後、復学できました。
回復までの流れ-回復期〜寛解まで
復学後半年は、学校に行けたり行けなかったりの日々を繰り返していました。病院に頼んで、登校できないことの診断書を書いてもらうことで、テストの代わりにレポートで評価をしてもらえるよう学校に働きかけました。 今はほとんど毎日学校に通うことができています。聴覚過敏だけがいまだに抜けず、常時ノイズキャンセリングイヤホンをつけて生活しており、学校の講義中も使用しています。講義を受けている先生全員に、理解いただきたい旨を伝えました。
💡 効果的だったこと
効果的だった周囲の支援
外に出るよう促してくれたことと、その際、公共交通機関や人込みを避けられるよう工夫してくれたことです。
💌 現在の様子・当時の自分にメッセージ
いま心がけていること
一人になるとマイナスなことばかり考えてしまうので、人と一緒にいることを心がけています。
いま、当時の自分に声をかけてあげるなら
「生きることへの不安はそう簡単には消えないが、それより輝かしいものが未来で待っている。」
うつ病は簡単には治るものではないですし、薬の副作用も相まって、未来に対する希望が見えないように感じる瞬間は多いと思います。しかし、うつ病研究の歴史は長く、体に合う薬は必ず見つかります。必ず楽になるし、必ず以前のように楽しいことも勉強もできるようになります。過去に積み重ねてきた人生が功を奏す瞬間は必ず訪れると思うので、この言葉をかけてあげたいです。
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